No.6 『初心忘れべからず！！』 ≪平成12年 1月配信≫ 昨年の十大ニュースのトップは、「東海村の臨界事故」であったことには誰しも異論のないところでありましょう 当不動産は、東海村で臨界事故を起したＪＣＯの事業所から、北に約１０ｋｍ離れたところに位置しております。 事故の当日は、この事故をそれほど重大なものとは思っておりませんでした。［実際のところ、私は、仕事のことで、事故当日の午後４時３０分に小野不動産の事務所を出発して、午後５時３０分頃には東海村の不動産業者の事務所（ＪＣＯから約1,5kmの所にある。）を尋ねておりました。］ 道すがら車のラジオのニュースで、東海村で放射能漏れの事故が起っていたことは知ってはいましたが、日本の原子力施設は１００％安全、放射能漏れといったところで日頃から十分な対策がとられているから何ら心配することはないと、まったく何の疑いもなく「日本の原子力関連施設の安全神話」を信じきっておりました。 ところが、これはものの見事に１００％裏切られました。 一夜開けた翌朝には、一転して、この地域（当不動産の位置する区域も含めて）のＪＲ常磐線・常磐高速道路、６号国道は不通、そして銀行・スーパーは営業中止、日立製作所の各事業所（工場）が一斉に休業をいたしました。そして人々は頭上に降り注いでいると思われる放射能を避けるべく、不安の中に息を殺して建物の中にじっと閉じこもっておりました。（放射線を浴びることで、人体の細胞が破壊され、生命や健康が脅かされるのではないかとの恐怖がありました。） さて、ＪＣＯでも、当初、核燃料を製造する施設を運営するにあた っては、安全確保に対するマニュアルを作成し、市民に恐怖を与えるような放射線漏れ事故などは、絶対に起さぬとの「初心」を持っていたものと思います。 でも、今回、この「初心」を忘れてしまった。しかも、完全に！！ ところで、皆様の中にも、新年を迎えるにあたって、今年も日記或は家計簿を付けよう、健康維持のためにジョギングをしよう、資格試験の合格を目指そう等々の初心を持たれた方も数多くいらしゃるものと思います。（いや、今年こそはと強い意思のもと、新たな初心を持たれたかもしれません。） でも、日記や家計簿等を付けようとの初心が、もし三日坊主であっても、市民の生命が危険されされることの確率は極めて少ないと思います。いや皆無と言っても言い過ぎではないでしょう。 さて、ここが肝心です。 三日坊主であってもよい「初心」（あまり良い表現ではありませんが。）と絶対忘れてはいけない「初心」を見極めることが大切です。 人間は知識を習得し、それを知恵に昇華することができる動物です。 知識のもとに、知恵を駆使して、絶対忘れてはならない「初心」を見極めることができたら、あとは忘れぬ方法を考え出すことです。 「初心忘れべからず！！」を目につくところに貼っておく、大きな声を出して唱える、相互に牽制をし合ってみる等々、絶対忘れないためにはどうしたらよいのか。 そのための知恵を絞り出すのが人間とし生きていく道ではないかと思います。 「初心忘れべからず！！」 電話・ＦＡＸ・Ｅ−ｍａｉｌでお問い合わせ下さいませ。 TEL : 0294-33-0843 FAX : 0294-33-0847 E-mail : info@onofudousan.jp

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